2020/11/30(月)民事再生法第32条(再生手続開始の申立ての取下げの制限)

 (再生手続開始の申立ての取下げの制限)
第三十二条 再生手続開始の申立てをした者は、再生手続開始の決定前に限り、当該申立てを取り下げることができる。この場合において、第二十六条第一項の規定による中止の命令、包括的禁止命令、第三十条第一項の規定による保全処分、前条第一項の規定による中止の命令、第五十四条第一項若しくは第七十九条第一項の規定による処分、第百三十四条の四第一項の規定による保全処分又は第百九十七条第一項の規定による中止の命令がされた後は、裁判所の許可を得なければならない。

2020/11/29(日)民事再生法第33条(再生手続開始の決定)

 (再生手続開始の決定)
第三十三条 裁判所は、第二十一条に規定する要件を満たす再生手続開始の申立てがあったときは、第二十五条の規定によりこれを棄却する場合を除き、再生手続開始の決定をする。

2 前項の決定は、その決定の時から、効力を生ずる

参照

民事再生規則第17条(再生手続開始の決定の裁判書等・法第三十三条)

2020/11/28(土)民事再生法第34条(再生手続開始と同時に定めるべき事項)

 (再生手続開始と同時に定めるべき事項)
第三十四条 裁判所は、再生手続開始の決定と同時に、再生債権の届出をすべき期間及び再生債権の調査をするための期間を定めなければならない。

2 前項の場合において、知れている再生債権者の数が千人以上であり、かつ、相当と認めるときは、裁判所は、次条第五項本文*1において準用する同条第三項第一号*2及び第三十七条本文*3の規定による知れている再生債権者に対する通知をせず、かつ、第百二条第一項*4に規定する届出再生債権者を債権者集会(再生計画案の決議をするためのものを除く。)の期日に呼び出さない旨の決定をすることができる。

参照

民事再生規則第18条(再生債権の届出をすべき期間等・法第三十四条)

*1 : 5 第一項第二号、第三項第一号及び前項の規定は、前条第一項の規定により定めた再生債権の届出をすべき期間に変更を生じた場合について準用する。ただし、同条第二項の決定があったときは、知れている再生債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。

*2 : 3 次に掲げる者には、前二項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。一 再生債務者及び知れている再生債権者

*3 : 第三十七条 再生手続開始の決定をした裁判所は、前条第一項の即時抗告があった場合において、当該決定を取り消す決定が確定したときは、直ちにその主文を公告し、かつ、第三十五条第三項各号に掲げる者(保全管理人及び同条第四項の規定により通知を受けなかった者を除く。)にその主文を通知しなければならない。ただし、第三十四条第二項の決定があったときは、知れている再生債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。

*4 : 第百二条 届出をした再生債権者(以下「届出再生債権者」という。)は、一般調査期間内に、裁判所に対し、前条第一項若しくは第二項に規定する再生債権の内容若しくは議決権又は同条第三項の規定により認否書に記載された再生債権の内容について、書面で、異議を述べることができる。

2020/11/27(金)民事再生法第35条(再生手続開始の公告等)

 (再生手続開始の公告等)
第三十五条 裁判所は、再生手続開始の決定をしたときは、直ちに、次に掲げる事項を公告しなければならない。ただし、第百六十九条の二第一項に規定する社債管理者等がないときは、第三号に掲げる事項については、公告することを要しない。

一 再生手続開始の決定の主文

二 前条第一項の規定により定めた期間

三 再生債務者が発行した第百六十九条の二第一項に規定する社債等について同項に規定する社債管理者等がある場合における当該社債等についての再生債権者の議決権は、同項各号のいずれかに該当する場合(同条第三項の場合を除く。)でなければ行使することができない旨

2 前条第二項の決定があったときは、裁判所は、前項各号に掲げる事項のほか、第五項本文において準用する次項第一号及び第三十七条本文の規定による知れている再生債権者に対する通知をせず、かつ、第百二条第一項に規定する届出再生債権者を債権者集会(再生計画案の決議をするためのものを除く。)の期日に呼び出さない旨をも公告しなければならない。

3 次に掲げる者には、前二項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。

一 再生債務者及び知れている再生債権者

二 第五十四条第一項、第六十四条第一項又は第七十九条第一項前段の規定による処分がされた場合における監督委員、管財人又は保全管理人

4 前項の規定にかかわらず、再生債務者がその財産をもって約定劣後再生債権(再生債権者と再生債務者との間において、再生手続開始前に、当該再生債務者について破産手続が開始されたとすれば当該破産手続におけるその配当の順位が破産法(平成十六年法律第七十五号)第九十九条第一項に規定する劣後的破産債権に後れる旨の合意がされた債権をいう。以下同じ。)に優先する債権に係る債務を完済することができない状態にあることが明らかであるときは、当該約定劣後再生債権を有する者であって知れているものに対しては、前項の規定による通知をすることを要しない。

5 第一項第二号、第三項第一号及び前項の規定は、前条第一項の規定により定めた再生債権の届出をすべき期間に変更を生じた場合について準用する。ただし、同条第二項の決定があったときは、知れている再生債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。

参照

民事再生規則第18条(再生債権の届出をすべき期間等・法第三十四条)

2020/11/25(水)民事再生法第37条(再生手続開始決定の取消し)

 (再生手続開始決定の取消し)
第三十七条 再生手続開始の決定をした裁判所は、前条第一項の即時抗告があった場合において、当該決定を取り消す決定が確定したときは、直ちにその主文を公告し、かつ、第三十五条第三項各号に掲げる者(保全管理人及び同条第四項の規定により通知を受けなかった者を除く。)にその主文を通知しなければならない。ただし、第三十四条第二項の決定があったときは、知れている再生債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。

2020/11/24(火)民事再生法第38条(再生債務者の地位)

 (再生債務者の地位)
第三十八条 再生債務者は、再生手続が開始された後も、その業務を遂行し、又はその財産(日本国内にあるかどうかを問わない。第六十六条及び第八十一条第一項において同じ。)を管理し、若しくは処分する権利を有する。

2 再生手続が開始された場合には、再生債務者は、債権者に対し、公平かつ誠実に、前項の権利を行使し、再生手続を追行する義務を負う。

3 前二項の規定は、第六十四条第一項の規定による処分がされた場合には、適用しない。

2020/11/23(月)民事再生法第39条(他の手続の中止等)

 (他の手続の中止等)
第三十九条 再生手続開始の決定があったときは、破産手続開始、再生手続開始若しくは特別清算開始の申立て、再生債務者の財産に対する再生債権に基づく強制執行等若しくは再生債権に基づく外国租税滞納処分又は再生債権に基づく財産開示手続若しくは第三者からの情報取得手続の申立てはすることができず、破産手続、再生債務者の財産に対して既にされている再生債権に基づく強制執行等の手続及び再生債権に基づく外国租税滞納処分並びに再生債権に基づく財産開示手続及び第三者からの情報取得手続は中止し、特別清算手続はその効力を失う。

2 裁判所は、再生に支障を来さないと認めるときは、再生債務者等の申立てにより又は職権で、前項の規定により中止した再生債権に基づく強制執行等の手続又は再生債権に基づく外国租税滞納処分の続行を命ずることができ、再生のため必要があると認めるときは、再生債務者等の申立てにより又は職権で、担保を立てさせて、又は立てさせないで、中止した再生債権に基づく強制執行等の手続又は再生債権に基づく外国租税滞納処分の取消しを命ずることができる。

3 再生手続開始の決定があったときは、次に掲げる請求権は、共益債権とする。

  一 第一項の規定により中止した破産手続における財団債権(破産法第百四十八条第一項第三号に掲げる請求権を除き、破産手続が開始されなかった場合における同法第五十五条第二項及び第百四十八条第四項に規定する請求権を含む。)

  二 第一項の規定により効力を失った手続のために再生債務者に対して生じた債権及びその手続に関する再生債務者に対する費用請求権

  三 前項の規定により続行された手続に関する再生債務者に対する費用請求権

4 再生手続開始の決定があったときは、再生手続が終了するまでの間(再生計画認可の決定が確定したときは、第百八十一条第二項に規定する再生計画で定められた弁済期間が満了する時(その期間の満了前に再生計画に基づく弁済が完了した場合又は再生計画が取り消された場合にあっては弁済が完了した時又は再生計画が取り消された時)までの間)は、罰金、科料及び追徴の時効は、進行しない。ただし、当該罰金、科料又は追徴に係る請求権が共益債権である場合は、この限りでない。

2020/11/22(日)民事再生法第40条(訴訟手続の中断等)

 (訴訟手続の中断等)
第四十条 再生手続開始の決定があったときは、再生債務者の財産関係の訴訟手続のうち再生債権に関するものは、中断する。

2 前項に規定する訴訟手続について、第百七条第一項、第百九条第二項(第百十三条第二項後段において準用する場合を含む。)又は第二百十三条第五項(第二百十九条第二項において準用する場合を含む。)の規定による受継があるまでに再生手続が終了したときは、再生債務者は、当然訴訟手続を受継する。

3 前二項の規定は、再生債務者の財産関係の事件のうち再生債権に関するものであって、再生手続開始当時行政庁に係属するものについて準用する。

2020/11/21(土)民事再生法第40条の2(債権者代位訴訟等の取扱い)

 (債権者代位訴訟等の取扱い)
第四十条の二 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四百二十三条第一項、第四百二十三条の七若しくは第四百二十四条第一項の規定により再生債権者の提起した訴訟又は破産法の規定による否認の訴訟若しくは否認の請求を認容する決定に対する異議の訴訟が再生手続開始当時係属するときは、その訴訟手続は、中断する。

2 再生債務者等は、前項の規定により中断した訴訟手続のうち、民法第四百二十三条第一項又は第四百二十三条の七の規定により再生債権者の提起した訴訟に係るものを受け継ぐことができる。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。

3 前項の場合においては、相手方の再生債権者に対する訴訟費用請求権は、共益債権とする。

4 第二項に規定する訴訟手続について同項の規定による受継があった後に再生手続が終了したときは、第六十八条第四項において準用する同条第二項の規定により中断している場合を除き、当該訴訟手続は中断する。

5 前項の場合には、再生債権者において当該訴訟手続を受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。

6 第二項に規定する訴訟手続が第六十八条第四項において準用する同条第二項の規定により中断した後に再生手続が終了した場合には、同条第四項において準用する同条第三項の規定にかかわらず、再生債権者において当該訴訟手続を受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。

7 第一項の規定により中断した訴訟手続について第二項又は第百四十条第一項の規定による受継があるまでに再生手続が終了したときは、再生債権者又は破産管財人は、当該訴訟手続を当然受継する。