2020/05/21(木)民事再生法第204条(保証会社が保証債務を履行した場合の取扱い)

(保証会社が保証債務を履行した場合の取扱い)
第二百四条 住宅資金特別条項を定めた再生計画の認可の決定が確定した場合において、保証会社が住宅資金貸付債権に係る保証債務を履行していたときは、当該保証債務の履行は、なかったものとみなす。ただし、保証会社が当該保証債務を履行したことにより取得した権利に基づき再生債権者としてした行為に影響を及ぼさない。

2 前項本文の場合において、当該認可の決定の確定前に再生債務者が保証会社に対して同項の保証債務に係る求償権についての弁済をしていたときは、再生債務者は、同項本文の規定により住宅資金貸付債権を有することとなった者に対して、当該弁済をした額につき当該住宅資金貸付債権についての弁済をすることを要しない。この場合において、保証会社は、当該弁済を受けた額を同項本文の規定により住宅資金貸付債権を有することとなった者に対して交付しなければならない。

2020/05/20(水)民事再生法第205条(査定の申立てがされなかった場合等の取扱い)

 (査定の申立てがされなかった場合等の取扱い)
第二百五条 第百九十八条第一項に規定する住宅資金貸付債権についての第百五条第一項に規定する査定の申立てが同条第二項の不変期間内にされなかった場合(第百七条及び第百九条の場合を除く。)、第二百条第二項の規定により同項本文の異議が効力を失った場合及び保証会社が住宅資金貸付債権に係る保証債務を履行した場合には、住宅資金特別条項については、第百五十七条、第百五十九条、第百六十四条第二項後段及び第百七十九条の規定は、適用しない。

2 住宅資金特別条項を定めた再生計画の認可の決定が確定したときは、前項に規定する場合(保証会社が住宅資金貸付債権に係る保証債務を履行した場合を除く。)における当該住宅資金貸付債権を有する再生債権者の権利及び前条第一項本文の規定により住宅資金貸付債権を有することとなる者の権利は、住宅資金特別条項における第百五十六条の一般的基準に従い、変更される。

2020/05/19(火)民事再生法第206条(住宅資金特別条項を定めた再生計画の取消し等)

 (住宅資金特別条項を定めた再生計画の取消し等)
第二百六条 住宅資金特別条項を定めた再生計画についての第百八十九条第一項第二号に掲げる事由を理由とする再生計画取消しの申立ては、同条第三項の規定にかかわらず、再生計画の定めによって認められた権利(住宅資金特別条項によって変更された後のものを除く。)の全部(履行された部分を除く。)について裁判所が評価した額の十分の一以上に当たる当該権利を有する再生債権者であって、その有する履行期限が到来した当該権利の全部又は一部について履行を受けていないものに限り、することができる。

2 住宅資金特別条項を定めた再生計画の取消しの決定が確定した場合における第百八十九条第七項ただし書及び第百九十条第一項ただし書の規定の適用については、これらの規定中「再生債権者が再生計画によって得た権利」とあるのは、「再生債権者が再生計画によって得た権利及び第二百四条第一項本文の規定により生じた効力」とする。

2020/05/18(月)民事再生法第207条(外国管財人との協力)

 (外国管財人との協力)
第二百七条 再生債務者等は、再生債務者についての外国倒産処理手続(外国で開始された手続で、破産手続又は再生手続に相当するものをいう。以下同じ。)がある場合には、外国管財人(当該外国倒産処理手続において再生債務者の財産の管理及び処分をする権利を有する者をいう。以下同じ。)に対し、再生債務者の再生のために必要な協力及び情報の提供を求めることができる。

2 前項に規定する場合には、再生債務者等は、外国管財人に対し、再生債務者の再生のために必要な協力及び情報の提供をするよう努めるものとする。

2020/05/16(土)民事再生法第209条(外国管財人の権限等)

 (外国管財人の権限等)
第二百九条 外国管財人は、第二十一条第一項前段に規定する場合には、再生債務者について再生手続開始の申立てをすることができる。この場合における第三十三条第一項の規定の適用については、同項中「第二十一条」とあるのは、「第二百九条第一項前段」とする。

2 外国管財人は、再生債務者の再生手続において、債権者集会に出席し、意見を述べることができる。

3 外国管財人は、再生債務者の再生手続において、第百六十三条第一項に規定する期間(同条第三項の規定により期間が伸長されたときは、その伸長された期間)内に、再生計画案を作成して裁判所に提出することができる。

4 第一項の規定により外国管財人が再生手続開始の申立てをした場合において、包括的禁止命令又はこれを変更し、若しくは取り消す旨の決定があったときはその主文を、再生手続開始の決定があったときは第三十五条第一項の規定により公告すべき事項を、第三十四条第一項の規定により定めた期間に変更を生じたときはその旨を、再生手続開始の決定を取り消す決定が確定したときはその主文を、それぞれ外国管財人に通知しなければならない。

2020/05/15(金)民事再生法第210条(相互の手続参加)

 (相互の手続参加)
第二百十条 外国管財人は、届出をしていない再生債権者であって、再生債務者についての外国倒産処理手続に参加しているものを代理して、再生債務者の再生手続に参加することができる。ただし、当該外国の法令によりその権限を有する場合に限る。

2 再生債務者等は、届出再生債権者(第百一条第三項の規定により認否書に記載された再生債権を有する者を含む。次項において同じ。)であって、再生債務者についての外国倒産処理手続に参加していないものを代理して、当該外国倒産処理手続に参加することができる。

3 再生債務者等は、前項の規定による参加をした場合には、その代理する届出再生債権者のために、外国倒産処理手続に属する一切の行為をすることができる。ただし、届出の取下げ、和解その他の届出再生債権者の権利を害するおそれがある行為をするには、当該届出再生債権者の授権がなければならない。

2020/05/14(木)民事再生法第211条(簡易再生の決定)

 (簡易再生の決定)
第二百十一条 裁判所は、債権届出期間の経過後一般調査期間の開始前において、再生債務者等の申立てがあったときは、簡易再生の決定(再生債権の調査及び確定の手続を経ない旨の決定をいう。以下同じ。)をする。この場合において、再生債務者等の申立ては、届出再生債権者の総債権について裁判所が評価した額の五分の三以上に当たる債権を有する届出再生債権者が、書面により、再生債務者等が提出した再生計画案について同意し、かつ、第四章第三節に定める再生債権の調査及び確定の手続を経ないことについて同意している場合に限り、することができる。

2 前項の申立てをする場合には、再生債務者等は、労働組合等にその旨を通知しなければならない。

3 裁判所は、第一項の申立てがあった場合において、同項後段の再生計画案について第百七十四条第二項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当する事由があると認めるときは、当該申立てを却下しなければならない。

4 第一項後段の再生計画案が住宅資金特別条項を定めたものである場合における同項後段及び前項の規定の適用については、第一項後段中「届出再生債権者の総債権」とあるのは「届出再生債権者の債権(第百九十八条第一項に規定する住宅資金貸付債権又は保証会社の住宅資金貸付債権に係る債務の保証に基づく求償権で、届出があったものを除く。)の全部」と、「債権を有する届出再生債権者」とあるのは「当該債権を有する届出再生債権者」と、前項中「第百七十四条第二項各号(第三号を除く。)」とあるのは「第二百二条第二項各号(第四号を除く。)」とする。

2020/05/13(水)民事再生法第212条(簡易再生の決定の効力等)

 (簡易再生の決定の効力等)
第二百十二条 簡易再生の決定があった場合には、一般調査期間に関する決定は、その効力を失う。

2 裁判所は、簡易再生の決定と同時に、議決権行使の方法としての第百六十九条第二項第一号に掲げる方法及び第百七十二条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により議決権の不統一行使をする場合における裁判所に対する通知の期限を定めて、前条第一項後段の再生計画案を決議に付する旨の決定をしなければならない。

3 簡易再生の決定があった場合には、その主文、前条第一項後段の再生計画案について決議をするための債権者集会の期日、前項に規定する期限及び当該再生計画案を公告するとともに、これらの事項を第百十五条第一項本文に規定する者に通知しなければならない。この場合においては、当該債権者集会の期日を労働組合等に通知しなければならない。

4 前項の債権者集会については、第百十五条第一項から第四項までの規定は適用しない。

5 簡易再生の決定があった場合における第百七十二条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同条第二項中「第百六十九条第二項前段」とあるのは、「第二百十二条第二項」とする。

2020/05/12(火)民事再生法第213条(即時抗告等)

 (即時抗告等)
第二百十三条 第二百十一条第一項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。

2 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。

3 簡易再生の決定を取り消す決定が確定した場合には、簡易再生の決定をした裁判所は、遅滞なく、一般調査期間を定めなければならない。

4 第百二条第三項から第五項までの規定は、前項の一般調査期間を定める決定の送達について準用する。

5 簡易再生の決定が確定した場合には、第四十条第一項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により中断した手続は、再生債務者等においてこれを受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。