2020/11/12(木)民事再生法第49条(双務契約)

(双務契約)
第四十九条 双務契約について再生債務者及びその相手方が再生手続開始の時において共にまだその履行を完了していないときは、再生債務者等は、契約の解除をし、又は再生債務者の債務を履行して相手方の債務の履行を請求することができる。

2 前項の場合には、相手方は、再生債務者等に対し、相当の期間を定め、その期間内に契約の解除をするか又は債務の履行を請求するかを確答すべき旨を催告することができる。この場合において、再生債務者等がその期間内に確答をしないときは、同項の規定による解除権を放棄したものとみなす。

3 前二項の規定は、労働協約には、適用しない。

4 第一項の規定により再生債務者の債務の履行をする場合において、相手方が有する請求権は、共益債権とする。

5 破産法第五十四条の規定は、第一項の規定による契約の解除があった場合について準用する。この場合において、同条第一項中「破産債権者」とあるのは「再生債権者」と、同条第二項中「破産者」とあるのは「再生債務者」と、「破産財団」とあるのは「再生債務者財産」と、「財団債権者」とあるのは「共益債権者」と読み替えるものとする。

2020/11/11(水)民事再生法第50条(継続的給付を目的とする双務契約)

(継続的給付を目的とする双務契約)
第五十条 再生債務者に対して継続的給付の義務を負う双務契約の相手方は、再生手続開始の申立て前の給付に係る再生債権について弁済がないことを理由としては、再生手続開始後は、その義務の履行を拒むことができない。

2 前項の双務契約の相手方が再生手続開始の申立て後再生手続開始前にした給付に係る請求権(一定期間ごとに債権額を算定すべき継続的給付については、申立ての日の属する期間内の給付に係る請求権を含む。)は、共益債権とする。

3 前二項の規定は、労働契約には、適用しない。

2020/11/10(火)民事再生法第51条(双務契約についての破産法の準用)

 (双務契約についての破産法の準用)
第五十一条 破産法第五十六条、第五十八条及び第五十九条の規定は、再生手続が開始された場合について準用する。この場合において、同法第五十六条第一項中「第五十三条第一項及び第二項」とあるのは「民事再生法第四十九条第一項及び第二項」と、「破産者」とあるのは「再生債務者」と、同条第二項中「財団債権」とあるのは「共益債権」と、同法第五十八条第一項中「破産手続開始」とあるのは「再生手続開始」と、同条第三項において準用する同法第五十四条第一項中「破産債権者」とあるのは「再生債権者」と、同法第五十九条第一項中「破産手続」とあるのは「再生手続」と、同条第二項中「請求権は、破産者が有するときは破産財団に属し」とあるのは「請求権は」と、「破産債権」とあるのは「再生債権」と読み替えるものとする。

2020/11/09(月)民事再生法第52条(取戻権)

 (取戻権)
第五十二条 再生手続の開始は、再生債務者に属しない財産を再生債務者から取り戻す権利に影響を及ぼさない。

2 破産法第六十三条及び第六十四条の規定は、再生手続が開始された場合について準用する。この場合において、同法第六十三条第一項中「破産手続開始の決定」とあるのは「再生手続開始の決定」と、同項ただし書及び同法第六十四条中「破産管財人」とあるのは「再生債務者(管財人が選任されている場合にあっては、管財人)」と、同法第六十三条第二項中「第五十三条第一項及び第二項」とあるのは「民事再生法第四十九条第一項及び第二項」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「前二項」と、「同項」とあるのは「第一項」と、同法第六十四条第一項中「破産者」とあるのは「再生債務者」と、「破産手続開始」とあるのは「再生手続開始」と読み替えるものとする。

2020/11/08(日)民事再生法第53条(別除権)

 (別除権)
第五十三条 再生手続開始の時において再生債務者の財産につき存する担保権(特別の先取特権、質権、抵当権又は商法若しくは会社法の規定による留置権をいう。第三項において同じ。)を有する者は、その目的である財産について、別除権を有する。

2 別除権は、再生手続によらないで、行使することができる。

3 担保権の目的である財産が再生債務者等による任意売却その他の事由により再生債務者財産に属しないこととなった場合において当該担保権がなお存続するときにおける当該担保権を有する者も、その目的である財産について別除権を有する。

2020/11/07(土)民事再生法第54条(監督命令)

 (監督命令)
第五十四条 裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、監督委員による監督を命ずる処分をすることができる。

2 裁判所は、前項の処分(以下「監督命令」という。)をする場合には、当該監督命令において、一人又は数人の監督委員を選任し、かつ、その同意を得なければ再生債務者がすることができない行為を指定しなければならない。

3 法人は、監督委員となることができる。

4 第二項に規定する監督委員の同意を得ないでした行為は、無効とする。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

5 裁判所は、監督命令を変更し、又は取り消すことができる。

6 監督命令及び前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。

7 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。

参照

民事再生規則第20条(監督委員の選任等・法第五十四条)
民事再生規則第21条(監督委員の同意の申請の方式等・法第五十四条)

2020/11/06(金)民事再生法第55条(監督命令に関する公告及び送達)

 (監督命令に関する公告及び送達)
第五十五条 裁判所は、監督命令を発したときは、その旨を公告しなければならない。監督命令を変更し、又は取り消す旨の決定があった場合も、同様とする。

2 監督命令、前条第五項の規定による決定及び同条第六項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。

3 第十条第四項の規定は、第一項の場合については、適用しない。

2020/11/05(木)民事再生法第56条(否認に関する権限の付与)

 (否認に関する権限の付与)
第五十六条 再生手続開始の決定があった場合には、裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、監督委員に対して、特定の行為について否認権を行使する権限を付与することができる。

2 監督委員は、前項の規定により権限を付与された場合には、当該権限の行使に関し必要な範囲内で、再生債務者のために、金銭の収支その他の財産の管理及び処分をすることができる。

3 第七十七条第一項から第三項までの規定は、前項の監督委員について準用する。この場合において、同条第二項中「後任の管財人」とあるのは「後任の監督委員であって第五十六条第一項の規定により否認権を行使する権限を付与されたもの又は管財人」と、同条第三項中「後任の管財人」とあるのは「後任の監督委員であって第五十六条第一項の規定により否認権を行使する権限を付与されたもの、管財人」と読み替えるものとする。

4 裁判所は、第一項の規定による決定を変更し、又は取り消すことができる。

5 裁判所は、必要があると認めるときは、第一項の規定により権限を付与された監督委員が訴えの提起、和解その他裁判所の指定する行為をするには裁判所の許可を得なければならないものとすることができる。

6 第四十一条第二項の規定は、監督委員が前項の許可を得ないでした行為について準用する。

2020/11/04(水)民事再生法第57条(監督委員に対する監督等)

 (監督委員に対する監督等)
第五十七条 監督委員は、裁判所が監督する。

2 裁判所は、監督委員が再生債務者の業務及び財産の管理の監督を適切に行っていないとき、その他重要な事由があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、監督委員を解任することができる。この場合においては、その監督委員を審尋しなければならない。

参照

民事再生規則第23条(監督委員に対する監督等・法第五十七条)