2020/09/04(金)民事再生法第113条(再生手続開始前の罰金等についての不服の申立て)

 (再生手続開始前の罰金等についての不服の申立て)
第百十三条 再生手続開始前の罰金等及び共助対象外国租税の請求権については、第百条から前条までの規定は、適用しない。

2 第九十七条の規定による届出があった請求権(罰金、科料及び刑事訴訟費用の請求権を除く。)の原因(共助対象外国租税の請求権にあっては、共助実施決定)が審査請求、訴訟(刑事訴訟を除く。次項において同じ。)その他の不服の申立てをすることができる処分である場合には、再生債務者等は、当該届出があった請求権について、当該不服の申立てをする方法で、異議を主張することができる。

3 前項の場合において、当該届出があった請求権に関し再生手続開始の当時訴訟が係属するときは、同項に規定する異議を主張しようとする再生債務者等は、当該届出があった請求権を有する再生債権者を相手方とする訴訟手続を受け継がなければならない。当該届出があった請求権に関し再生手続開始当時再生債務者の財産関係の事件が行政庁に係属するときも、同様とする。

4 第二項の規定による異議の主張又は前項の規定による受継は、再生債務者等が第二項に規定する届出があったことを知った日から一月の不変期間内にしなければならない。

5 第百四条第二項の規定は第九十七条の規定による届出があった請求権について、第百八条、第百十条及び第百十一条第一項の規定は第二項の規定による異議又は第三項の規定による受継があった場合について準用する。

2020/09/03(木)民事再生法第114条(債権者集会の招集)

 (債権者集会の招集)
第百十四条 裁判所は、再生債務者等若しくは第百十七条第二項に規定する債権者委員会の申立て又は知れている再生債権者の総債権について裁判所が評価した額の十分の一以上に当たる債権を有する再生債権者の申立てがあったときは、債権者集会を招集しなければならない。これらの申立てがない場合であっても、裁判所は、相当と認めるときは、債権者集会を招集することができる。

民事再生規則第48条(債権者集会の招集の申立ての方式・法第百十四条)

2020/09/02(水)民事再生法第115条(債権者集会の期日の呼出し等)

 (債権者集会の期日の呼出し等)
第百十五条 債権者集会の期日には、再生債務者、管財人、届出再生債権者及び再生のために債務を負担し又は担保を提供する者があるときは、その者を呼び出さなければならない。ただし、第三十四条第二項の決定があったときは、再生計画案の決議をするための債権者集会の期日を除き、届出再生債権者を呼び出すことを要しない。

2 前項の規定にかかわらず、議決権を行使することができない届出再生債権者は、呼び出さないことができる。

3 債権者集会の期日は、労働組合等に通知しなければならない。

4 裁判所は、債権者集会の期日及び会議の目的である事項を公告しなければならない。

5 債権者集会の期日においてその延期又は続行について言渡しがあったときは、第一項及び前二項の規定は、適用しない。

2020/08/31(月)民事再生法第117条(債権者委員会)

 (債権者委員会)
第百十七条 裁判所は、再生債権者をもって構成する委員会がある場合には、利害関係人の申立てにより、当該委員会が、この法律の定めるところにより、再生手続に関与することを承認することができる。ただし、次に掲げる要件のすべてを具備する場合に限る。
  一 委員の数が、三人以上最高裁判所規則で定める人数以内であること。
  二 再生債権者の過半数が当該委員会が再生手続に関与することについて同意していると認められること。
  三 当該委員会が再生債権者全体の利益を適切に代表すると認められること。

2 裁判所は、必要があると認めるときは、再生手続において、前項の規定により承認された委員会(以下「債権者委員会」という。)に対して、意見の陳述を求めることができる。

3 債権者委員会は、再生手続において、裁判所、再生債務者等又は監督委員に対して、意見を述べることができる。

4 債権者委員会に再生債務者の再生に貢献する活動があったと認められるときは、裁判所は、当該活動のために必要な費用を支出した再生債権者の申立てにより、再生債務者財産から、当該再生債権者に対し、相当と認める額の費用を償還することを許可することができる。

5 裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、いつでも第一項の規定による承認を取り消すことができる。

参照

民事再生規則第52条(債権者委員会の委員の人数・法第百十七条)
民事再生規則第53条(債権者委員会の承認の申立ての方式・法第百十七条)
民事再生規則第54条(債権者委員会の活動・法第百十七条)

2020/08/30(日)民事再生法第118条(債権者委員会の意見聴取)

(債権者委員会の意見聴取)
第百十八条 裁判所書記官は、前条第一項の規定による承認があったときは、遅滞なく、再生債務者等に対して、その旨を通知しなければならない。

2 再生債務者等は、前項の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、再生債務者の業務及び財産の管理に関する事項について、債権者委員会の意見を聴かなければならない。

2020/08/29(土)民事再生法第118条の2(再生債務者等の債権者委員会に対する報告義務)

 (再生債務者等の債権者委員会に対する報告義務)
第百十八条の二 再生債務者等は、第百二十四条第二項又は第百二十五条第一項若しくは第二項の規定により報告書等(報告書、財産目録又は貸借対照表をいう。以下この条において同じ。)を裁判所に提出したときは、遅滞なく、当該報告書等を債権者委員会にも提出しなければならない。

2 再生債務者等は、前項の場合において、当該報告書等に第十七条第一項に規定する支障部分に該当する部分があると主張して同項の申立てをしたときは、当該部分を除いた報告書等を債権者委員会に提出すれば足りる。

2020/08/28(金)民事再生法第118条の3(再生債務者等に対する報告命令)

 (再生債務者等に対する報告命令)
第百十八条の三 債権者委員会は、再生債権者全体の利益のために必要があるときは、裁判所に対し、再生債務者等に再生債務者の業務及び財産の管理状況その他再生債務者の事業の再生に関し必要な事項について第百二十五条第二項の規定による報告をすることを命ずるよう申し出ることができる。

2 前項の規定による申出を受けた裁判所は、当該申出が相当であると認めるときは、再生債務者等に対し、第百二十五条第二項の規定による報告をすることを命じなければならない。

2020/08/27(木)民事再生法第119条(共益債権となる請求権)

 (共益債権となる請求権)
第百十九条 次に掲げる請求権は、共益債権とする。
  一 再生債権者の共同の利益のためにする裁判上の費用の請求権
  二 再生手続開始後の再生債務者の業務、生活並びに財産の管理及び処分に関する費用の請求権
  三 再生計画の遂行に関する費用の請求権(再生手続終了後に生じたものを除く。)
  四 第六十一条第一項(第六十三条、第七十八条及び第八十三条第一項において準用する場合を含む。)、第九十条の二第五項、第九十一条第一項、第百十二条、第百十七条第四項及び第二百二十三条第九項(第二百四十四条において準用する場合を含む。)の規定により支払うべき費用、報酬及び報償金の請求権
  五 再生債務者財産に関し再生債務者等が再生手続開始後にした資金の借入れその他の行為によって生じた請求権
  六 事務管理又は不当利得により再生手続開始後に再生債務者に対して生じた請求権
  七 再生債務者のために支出すべきやむを得ない費用の請求権で、再生手続開始後に生じたもの(前各号に掲げるものを除く。)

2020/08/26(水)民事再生法第120条(開始前の借入金等)

 (開始前の借入金等)
第百二十条 再生債務者(保全管理人が選任されている場合を除く。以下この項及び第三項において同じ。)が、再生手続開始の申立て後再生手続開始前に、資金の借入れ、原材料の購入その他再生債務者の事業の継続に欠くことができない行為をする場合には、裁判所は、その行為によって生ずべき相手方の請求権を共益債権とする旨の許可をすることができる。

2 裁判所は、監督委員に対し、前項の許可に代わる承認をする権限を付与することができる。

3 再生債務者が第一項の許可又は前項の承認を得て第一項に規定する行為をしたときは、その行為によって生じた相手方の請求権は、共益債権とする。

4 保全管理人が再生債務者の業務及び財産に関し権限に基づいてした資金の借入れその他の行為によって生じた請求権は、共益債権とする。

参照

民事再生規則第55条(共益債権とする旨の許可に代わる承認をしたことの報告・法第百二十条)