2020/12/31(木)民事再生法第1条(目的)
第一条 この法律は、経済的に窮境にある債務者について、その債権者の多数の同意を得、かつ、裁判所の認可を受けた再生計画を定めること等により、当該債務者とその債権者との間の民事上の権利関係を適切に調整し、もって当該債務者の事業又は経済生活の再生を図ることを目的とする。
参照
民事再生規則第1条(再生債務者の責務等)2020/12/30(水)民事再生法第2条(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 再生債務者 経済的に窮境にある債務者であって、その者について、再生手続開始の申立てがされ、再生手続開始の決定がされ、又は再生計画が遂行されているものをいう。
二 再生債務者等 管財人が選任されていない場合にあっては再生債務者、管財人が選任されている場合にあっては管財人をいう。
三 再生計画 再生債権者の権利の全部又は一部を変更する条項その他の第百五十四条に規定する条項を定めた計画をいう。
四 再生手続 次章以下に定めるところにより、再生計画を定める手続をいう。
2020/12/29(火)民事再生法第3条(外国人の地位)
第三条 外国人又は外国法人は、再生手続に関し、日本人又は日本法人と同一の地位を有する。
2020/12/28(月)民事再生法第4条(再生事件の管轄)
第四条 この法律の規定による再生手続開始の申立ては、債務者が個人である場合には日本国内に営業所、住所、居所又は財産を有するときに限り、法人その他の社団又は財団である場合には日本国内に営業所、事務所又は財産を有するときに限り、することができる。
2 民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の規定により裁判上の請求をすることができる債権は、日本国内にあるものとみなす。
2020/12/27(日)民事再生法第5条
2 前項の規定による管轄裁判所がないときは、再生事件は、再生債務者の財産の所在地(債権については、裁判上の請求をすることができる地)を管轄する地方裁判所が管轄する。
3 前二項の規定にかかわらず、法人が株式会社の総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第三項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。次項、第五十九条第三項第二号及び第四項並びに第百二十七条の二第二項第二号イ及びロにおいて同じ。)の過半数を有する場合には、当該法人(以下この条及び第百二十七条の二第二項第二号ロにおいて「親法人」という。)について再生事件又は更生事件(以下この条において「再生事件等」という。)が係属しているときにおける当該株式会社(以下この条及び第百二十七条の二第二項第二号ロにおいて「子株式会社」という。)についての再生手続開始の申立ては、親法人の再生事件等が係属している地方裁判所にもすることができ、子株式会社について再生事件等が係属しているときにおける親法人についての再生手続開始の申立ては、子株式会社の再生事件等が係属している地方裁判所にもすることができる。
4 子株式会社又は親法人及び子株式会社が他の株式会社の総株主の議決権の過半数を有する場合には、当該他の株式会社を当該親法人の子株式会社とみなして、前項の規定を適用する。
5 第一項及び第二項の規定にかかわらず、株式会社が最終事業年度について会社法第四百四十四条の規定により当該株式会社及び他の法人に係る連結計算書類(同条第一項に規定する連結計算書類をいう。)を作成し、かつ、当該株式会社の定時株主総会においてその内容が報告された場合には、当該株式会社について再生事件等が係属しているときにおける当該他の法人についての再生手続開始の申立ては、当該株式会社の再生事件等が係属している地方裁判所にもすることができ、当該他の法人について再生事件等が係属しているときにおける当該株式会社についての再生手続開始の申立ては、当該他の法人の再生事件等が係属している地方裁判所にもすることができる。
6 第一項及び第二項の規定にかかわらず、法人について再生事件等が係属している場合における当該法人の代表者についての再生手続開始の申立ては、当該法人の再生事件等が係属している地方裁判所にもすることができ、法人の代表者について再生事件が係属している場合における当該法人についての再生手続開始の申立ては、当該法人の代表者の再生事件が係属している地方裁判所にもすることができる。
7 第一項及び第二項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる者のうちいずれか一人について再生事件が係属しているときは、それぞれ当該各号に掲げる他の者についての再生手続開始の申立ては、当該再生事件が係属している地方裁判所にもすることができる。
一 相互に連帯債務者の関係にある個人
二 相互に主たる債務者と保証人の関係にある個人
三 夫婦
8 第一項及び第二項の規定にかかわらず、再生債権者の数が五百人以上であるときは、これらの規定による管轄裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも、再生手続開始の申立てをすることができる。
9 第一項及び第二項の規定にかかわらず、再生債権者の数が千人以上であるときは、東京地方裁判所又は大阪地方裁判所にも、再生手続開始の申立てをすることができる。
10 前各項の規定により二以上の地方裁判所が管轄権を有するときは、再生事件は、先に再生手続開始の申立てがあった地方裁判所が管轄する。
2020/12/26(土)民事再生法第6条(専属管轄)
第六条 この法律に規定する裁判所の管轄は、専属とする。
2020/12/25(金)民事再生法第7条(再生事件の移送)
第七条 裁判所は、著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、職権で、再生事件を次に掲げる裁判所のいずれかに移送することができる。
一 再生債務者の主たる営業所又は事務所以外の営業所又は事務所の所在地を管轄する地方裁判所
二 再生債務者の住所又は居所の所在地を管轄する地方裁判所
三 第五条第二項に規定する地方裁判所
四 次のイからハまでのいずれかに掲げる地方裁判所
イ 第五条第三項から第七項までに規定する地方裁判所
ロ 再生債権者の数が五百人以上であるときは、第五条第八項に規定する地方裁判所
ハ 再生債権者の数が千人以上であるときは、第五条第九項に規定する地方裁判所
五 第五条第三項から第九項までの規定によりこれらの規定に規定する地方裁判所に再生事件が係属しているときは、同条第一項又は第二項に規定する地方裁判所
2020/12/24(木)民事再生法第8条(任意的口頭弁論等)
第八条 再生手続に関する裁判は、口頭弁論を経ないですることができる。
2 裁判所は、職権で、再生事件に関して必要な調査をすることができる。
2020/12/23(水)民事再生法第9条(不服申立て)
第九条 再生手続に関する裁判につき利害関係を有する者は、この法律に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し即時抗告をすることができる。その期間は、裁判の公告があった場合には、その公告が効力を生じた日から起算して二週間とする。
参照
民事再生規則第4条(即時抗告に係る事件記録の送付・法第九条)2020/12/22(火)民事再生法第10条(公告等)
第十条 この法律の規定による公告は、官報に掲載してする。
2 公告は、掲載があった日の翌日に、その効力を生ずる。
3 この法律の規定により送達をしなければならない場合には、公告をもって、これに代えることができる。ただし、この法律の規定により公告及び送達をしなければならない場合は、この限りでない。
4 この法律の規定により裁判の公告がされたときは、一切の関係人に対して当該裁判の告知があったものとみなす。
5 前二項の規定は、この法律に特別の定めがある場合には、適用しない。